「会社を辞めて転職してやる!」と思っても、
「やりたい仕事が見つからない…」と悩むことはありませんか?
私は1冊の本に出会い、今の自分が本当にやりたいことを見つけることができました。
今回は書籍「世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方 人生のモヤモヤから解放される自己理解メソッド」をもとに、ワークを通じて得た体験談を紹介します。
- やりたい仕事がわからない
- 自分らしさって何?
- やりたいこと探しをしても、しっくりこない
やりたいことは自分の外側ではなく、内側にヒントがある

30代ともなると、社会人経験があるので、経験・スキルを活かせる会社を探します。
職場環境はイヤだけど、仕事内容には満足しているあなたは、この方法でも問題ないでしょう。
しかし、やりたいことがわからない状態でこの入り口から入ってしまうと、
「情報がありすぎてわからない」
「結局、自分は何をしたいんだ」
というループに陥って、「今日はもう疲れたから明日考えよう」となります。
「やりたいこと」が分からないのは選択肢が多すぎるから
人は選択肢が多いと決めることができず、「選択しない」という選択をします。
コロンビア大学の実験で分かった「ジャムの法則」を知っているでしょうか?
スーパーの試食でジャムを24種類準備したら、試食して購入した人は3%しかいませんでした。
そのジャムの種類を6種類に減らしたところ、試食して購入した人がなんと30%に増加したのです。
人は、選択肢が多いと「選択しない」という選択をします。
だから24種類のジャムは売れないのです。
やりたいことが決められない人も同じです。
八木仁平 著 「 世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方 人生のモヤモヤから解放される自己理解メソッド」
必要なのは選択する基準
たくさんの選択肢がある中で、選ぶ基準を持っていないと納得できる選択はできません。
たとえば、パソコンを学んでみようと思った初心者が家電量販店に行ったとき、パソコンを選ぶ基準が分からずに
「これは今流行りのモデルで」
「初心者用でも、このくらいのスペックはないといけません」
と、店員さんに言われるがままパソコンを購入してしまった場合、本当は数万円で済む買い物が、数十万円になってしまったら大変ですよね。
このように、仕事を選ぶ際も
「流行っている職業だから」
「年収がアップするから」
など、自分がやりたい仕事をするという本質から逸れて選んでしまうのはとっても危険です。
やりたい仕事が分からないと感じているときには、選択肢を増やすのではなく、選択する基準が大切。
選択する基準は転職サイトには書いてありませんし、転職エージェントの担当者も知りません。
選択する基準
それはあなたの内側にしかないので、自分を知ること(自己理解)を深めましょう。
やりたいことを見つける3つのステップ
書籍で紹介されている、やりたいことを見つける3つのステップの概要を紹介します。
「自分はこう生きたい!」という人生の目的と、「人にこんな影響を与えたい!」という仕事の目的を繋ぐ中心になるもの。
当たり前のようにできてしまうこと。
無意識のクセ。無意識だからこそ、振り返りが必要。
自然と興味・好奇心を感じるもの。
この3つの要素が出たらおしまいではなく、3つの要素を掛け合わせて、絞り込む作業をすると、今あなたがやりたい仕事が見つかるという仕組み。
具体的な掛け合わせや、絞り込み方法は後ほど紹介します。
やりたいこと探しを妨げる5つの間違い

- 今一番やりたいことをやればいい
危険なのは、ただ何となく我慢しながら仕事をして、漫然と過ごしてしまうこと。
- やりたいことを見つけても、最初は興味レベル
自分に合ったやりたいことは、どこかに存在しているのではなく、試行錯誤しながら自分で育てていくもの。
- 自分のために生きることが人のためにもなる
無理やり自分を押し殺して「人のためにがんばる」のは、ただの自己犠牲。
- 見つけるには自己理解するしかない
選択肢を増やすことではなく、選択基準を磨く。
- やりたいことは自分の中にあり、実現する手段は社会の中にある。
あなたのやりたいことは、あなたの内側にしかありません。
やりたいことを実現する手段(方法)は、世の中に溢れています。
これら5つの間違いの中で、個人的に衝撃的だったのが「 間違い④ やりたいことを見つけるためには、とにかく行動するしかない」 。
自己啓発本やSNSでは、
「とにかく行動すべし」
「毎日継続すべし」
というメッセージを良く見かけます。
行動・継続できる人こそ成功者であり、できない人は負けだ!言われているようにさえ感じていました。
もちろん、目的があって行動することは大切ですが、やりたいことが見つかっていないのに闇雲に行動するのは、ただ選択肢を増やしているだけなんだと…。
だから混乱するんだということに気づきました。
あなたにとって大事なこと[価値観]を見つけよう

突然「あなたの価値観は何ですか?」って聞かれても答えられないですよね。
この書籍の良いところは、自分を知る・振り返るための良質な質問がたくさん載っていることです。
自分の価値観を探るための主要な質問は5つ。(もっと詳しく知りたい場合は、巻末に30個の質問があります)
- 尊敬する人、友人、好きなキャラクターは誰ですか?また、その人のどんなところを尊敬していますか?
- 幼い頃や思春期にあった、今の自分に一番大きな影響を与えている出来事、または経験は何ですか?
- 今の社会には何が足りないと思いますか?
- 「自分って人生で何を大事にしていそうかな?」と周りの人に聞いてみてください。そう思った具体的なエピソードも聞いてみてください。
- 自分の子供を育てたり、他人に助言するときに、一番伝えたいのはどんな行動ですか?また、一番伝えたくないのはどんな行動ですか?
- 自分がどうありたいか(行動よりも状態)ex.変化を大事にしている。安定を大事にしている。
- こうあるべきよりも、こうしたいという気持ち
質問に答えると、自分が大事にしていることのキーワードが出てきます。
それらを似たもの同士でまとめます。
私の場合、「信念」「好奇心」「結果」「安心」「寛容」というキーワードにまとめることができました。
たとえば、「お金持ちになりたい」という価値観が出てきた場合は、自分にお金を払ってくれるのは相手がいて実現できることなので、他人軸な価値観です。
なので、「お金持ちになりたいのはなぜ?」と繰り返し自問自答して、自分軸の価値観に落とし込んでみましょう。
コントロールできない他人軸の価値観を、コントロールできる自分軸の価値観に置き換える
出てきたキーワードを順位付けします。
私の場合は以下のように順位付けをしました。
- 寛容
- 安心
- 結果
- 好奇心
- 信念
下の順位は最初に満たすべき「土台」となっている価値観で、上位になるほど「最終的な目的」となります。
自分が大事にしている価値観は、まず自分で満たす必要があります。
私は「安心」という価値観を大事にしているので、自分が安心を感じられるように行動していきます。
自分が満たされた結果、周りに広げていきたいと思えるものを仕事の目的にしましょう。
あなたの得意なこと[才能]を見つけよう

先ほどと同様に質問に答えて、得意なことを見つけていくのですが、
「自分には得意なことはない」
「才能なんてない」
と感じる人は多いと思います。
そんなときは、自分の短所(苦手なこと)を挙げてみてください。
才能は短所の裏返し
私は「自分の意見を話すことが苦手」「リーダーシップを発揮できない」「仕事のスピードが遅い」「人に指示を出すことが苦手」など…短所についてはたくさん思いつきます(笑)
これらの短所と感じていることを、以下のように言い換えると得意なことが見えてきます。
この考え方にはとても救われました。
〇には苦手なこと、□には〇と反対の言葉を当てはめます。
たとえば、”自分の意見を話すことが苦手”だからこそ、”真剣に人の話を聴くことができる”。
自分の得意なことを探るための主要な質問は5つ。(もっと詳しく知りたい場合は、巻末に30個の質問があります)
- これまでの人生で充実していた体験は?
- 最近、イラっとした、もしくは心がザワザワしたのはいつ?
- 仲のいい人に「自分の長所って何だと思う?」と聞いてみてください。
- 明日仕事を辞めるとして、もっとやりたかったと感じるのはどの部分ですか?(現在仕事をしていない場合は、前職の仕事について考えてください)
- これまでの人生で成果が出たことは何ですか?どうやって成果を出しましたか?
- 得意なこと=身に付けたスキルではありません(ex.プログラミング、資格取得など)
- 苦労しなくてもラクにできてしまうもの→これが才能。
この中で面白い質問だと感じたのは、❷の質問。
周りに対してイラっとしたことは、自分が当たり前にできている「得意なこと」なのです。
質問の回答からわかる、自分の得意なことを箇条書きで問題無いので20個挙げてみましょう。
私の結果は以下のとおり。
- 新しいスキルをどんどん学ぶ(新しいことを身に付ける)
- 必要なことを習慣化する(淡々と物事を進める)
- 人の話を引き出す(自分のことを打ち明けない)
- 周りの人から信頼される(責任感がある)
- 他人との約束を必ず守る(約束を守る)
- 安心感を与える(ゆとりがある)
- 話を聞くのが上手い(他人の感情を引き出す)
- 手助けが得意(他人の視点で考える)
- 誠実で信頼される(じっくりと人と関係を築く)
- グループを繋ぐハブになる(寛容)
- 分かりやすく整理して説明する(じっくり考える)
- 相手が必要な時に、素早く情報を提供する(集めた情報を役立てる)
- 広い分野の知識を持つ(好奇心の範囲が広い)
- 足りないスキルや知識を補える(改善する)
- 問題の根本原因を突き止めて解決する(問題を解決する)
- 計画に従って物事を確実に進める(計画を立てる)
- 公平感を与えられる(人を平等に扱う)
- ルールに従って正確に仕事を行う(ルールを守る)
- じっくり検討してリスクの少ない決断ができる(用心深い)
- ミスをしないように行動する(慎重に計画を立てる)
あなたの好きなこと[情熱]を見つけよう

あなたにとって好きなことは何ですか?
好きなことに気づくポイントは、誰に頼まれた訳でもなく自然と興味・好奇心を感じることです。
「なんで?」「どうして?」「どうすれば?」と気になり調べてしまうことはありませんか?
役に立つから好きと興味があるから好きは違う
ここで1つ注意すべきことがあります。
それは、役立つから好きなことは仕事にしないということ。
- 役に立つから好きなこと=やった後についてくる結果が欲しいからやっている。
- 興味があるから好きなこと=触れている、考えていること自体が楽しいからやっている。
「役に立つかどうか」の基準が強いと、好きなことは見つかりません。
私は、パソコンスキルを学ぶことが好きで、スキルを活かせる仕事を探していました。
ところが、パソコンスキルを学ぶことが好きな理由をじっくり考えてみたら、自分の仕事が早く片づいたり、分かりやすい資料を作るのに役立つから好きという結論になりました。
これは純粋な好きではなくて、役に立つから好きなんだという発見があり驚きました…。
自分の好きなことを探るための主要な質問は5つ。(もっと詳しく知りたい場合は、巻末に30個の質問があります)
- 今、お金を払ってでも勉強したいことはありますか?
- 本棚にはどんなジャンルの本が眠っていますか?
- これに出会えて「良かった!」「救われた!」と思える分野・ジャンル・ものはありますか?
- これまで生きてきた中で「お礼を言いたい仕事」は何ですか?
- これまでの人生で世の中に対する怒りを感じたことは何ですか?
私は「心理学」「人間関係」「デザイン」に関心があることがわかりました。
本当にやりたいことを決めよう

ここまでの流れで、自分が本当にやりたいことを描くためのパズルのピース(大事なこと・得意なこと・好きなこと)が揃いました。
あとは、掛け合わせて絞り込んでいきましょう。
やりたいことは仮説でいい
この先に見つかるやりたいことは、あくまで仮説です。
「ここで見つけたことは一生続けなきゃいけない」なんて重く考える必要はありません。
仮説を立てて、やってみて、振り返って、次に活かすことが大切。
これを繰り返すことで、自分が本当にやりたいことに近づけていけばいいのです。
得意なことと好きなことを掛け合わせて、やりたいことの仮説を立ててみます。掛け合わせ方は自由。
私の結果は以下のとおり。
- 心理学を通じて、人に安心感を与える
- デザインを通じて、人にわかりやすさを提供する
- 心理学を通じて、組織または個人のハブとなる
- 心理学・デザインを通じて、信頼関係を築く
- 心理学・デザインを学んで人に教える
STEP1で出したやりたいことの仮説を、大事なこと[価値観]で絞り込んでいきます。
私が大事にしていること[価値観]は安心。
仕事の目的は「安心して生活できる人を増やしたい」。
自分自身が安心して生きたいと望んでいるからです。
絞り込んだ結果は…
「安心して生活できる人を増やすため、心理学を通じて人に寄り添い、話を聴いて、気づきを得てもらう」
または
「安心して生活できる人を増やすため、デザインを通じて、人に寄り添い、わかりやすさを提供する」
になりました。
これが今、自分がやりたいことの仮説です。
やりたいことが見つかったら、これを実現するためにはどうしたらいいのか具体的に情報を集めていきます。
本やネット、講演会などで、自分がやりたいことを仕事にしている人を見つけていきましょう。
まとめ
今回は書籍「世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方 人生のモヤモヤから解放される自己理解メソッド」をもとに、ワークを通じて得た体験談を紹介しました。
やりたいことを自分の外側に求めて、苦しい思いをしていた自分にはとても救いになる考え方。
書籍を通じてここまで人生観が変わる体験はしたことがなかったので、この本に出会えたことに感謝しています。
ありがとうございました。
まずは自分が立てた仮説を実行して、振り返って、次に活かすサイクルを回して、「本当にやりたいこと」に近づけるように努力していきます。
「もう30代だから、今の仕事を我慢して続けるしかない…」と思っているあなたも、きっとやりたいことに気づくことができるはずです。
これからの人生、自分の本音を大切に生きてみませんか?
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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